Q&A

 よくあるご質問

Q. 木造なら鉄骨造より安く建てられますか?

A. 間取りが小さい小規模な建物では、戸建て住宅などで使用されている一般流通材の小さい断面サイズの木材で建てられるので、鉄骨造に比べて構造費用を抑えて計画できる場合があります。 軽量な木材は、鉄骨造より基礎を小さくできるため、基礎工事分のコストも抑えられます。

Q. 一般流通材って何ですか?

A. 一般流通材はサイズや長さが規格化された木材です。 製材(無垢材)と集成材の2種類あります。 木材の幅寸法は90㎜、105㎜、120㎜の3種類です。 樹種や種類ごとに梁せい寸法、長さが規格化されています。 住宅や小規模な木造建築で使われる小サイズのものは早く調達できます。(⇒木造倉庫をご検討の方はこちら

Q. 製材と集成材の違いは何ですか?

A. 製材(無垢材)は丸太から切り出した木をそのまま柱や梁、間柱や土台などに使用する木材です。 製材工場で人工乾燥され、プレカット工場へ運ばれます。 木目を活かして、柱や梁ばかりではなく床材などにも使用されます。 集成材は、丸太から切り出されたラミナ(ひき板)を、集成材工場で平行に接着材で張り合わせ、集成加工された木材です。 建築で使用する「構造用集成材」と、家具や木質建材などに使用する「造作用集成材」の2種類あります。

Q. 集成材を使う利点は?

A. 構造用集成材はJASの強度性能が規定されており、製材に比べて品質が安定しています。 また、断面サイスを大きく、長さを長くすることができるため、柱のスパンを広くするなど大きな建物を計画することができます。 ただし、梁せいのサイズが大きくなるとコストが割高になっていきます。

Q. なぜコストが割高になるのですか?

A. 木材の価格は立米(㎥)単価になります。 強度を高めるために断面サイズを大きくするためにラミナの枚数を増やすと集成材工場の加工手間が増えて割高になります。 また、断面サイズが大きいと、細い材料に比べて運送費も割高になります。 同じ材積量(使用立米数)でも、単価が上がると総額が上がります。 さらに規模が大きくなり、特注の大断面集成材になるとさらに立米(㎥)単価が上がります。

Q. 大断面集成材ってどんな集成材ですか?

A. 大断面集成は、構造計算に基づいて断面サイズが設定されて受注生産される集成材です。 巾が150㎜以上で断面積が300c㎡以上のサイズの集成材です。 梁せいサイズが一般流通材の450㎜以上のものが多く、積層加工の手間がかかり、運送費用もかさみます。 大断面集成材は、断面サイズが特注で製造ができるので、準耐火建築での燃え代設計に対応ができます。

Q. 燃え代設計ってなんですか?

A. 建築基準法では、建設地の防火地域指定や建物規模・用途により、建築物の防耐火上の構造制限がなされています。 木造の準耐火建築では、強化石膏ボード等の不燃材で構造部分を被覆する必要がありますが、木が見えなくなってしまいます。 木は鉄骨に比べ耐熱温度が高く、燃え進むのにある一定の時間がかかります。 その特性を活かした“燃え代設計”で計画することで、木が見える状態で準耐火建築が可能です。 火災時に燃える部分を予め見込んだ断面設計を行い、火災時に建物が一定時間、倒壊しないようにするのです。(⇒準防火地域で木造建築をご検討の方はこちら

Q. 日本は森林が豊富なのになぜ輸入材の方が多いの?

A. 戦時中の過乱伐によって国内の森林資源が荒廃していたため、全国各地で植林が進められました。 国は「木材利用の合理化」を進め、国内の木材利用は輸入に依存していきました。 戦後350円/ドルだった時代から、高度経済成長を遂げ、円高が進んだ結果、海外の木材が安く購入できる環境になっていきました。 一般流通材の集成材は、国産材より安いオウシュウアカマツが使用されています。

Q. なぜ国産材は高いのですか?

A. 原木調達の林業の高いコスト体質にあります。 一番コスト高に影響しているのは地形です。 北欧や東南アジア、また北米の地形は比較的平らなところが多く、施業がしやすい環境ですが、日本は山林が多く傾斜があるので伐採の作業が大変です。 伐採した木材は谷の狭い林道のため、トラックも小さく、台数が多いため運送コストが高くなります。 結果、輸入品に比べて、市場に出る日本の原木は高いケースが多いのです。

Q. なぜ国産材を使った方がいいのですか?

A. 環境対策の一環です。 戦後の大造林によって整備されたものですが、樹木のCO2吸収量のピークの樹齢を過ぎており、森林による脱炭素貢献が難しい状況です。 そのために国産材を活用して、新しい苗木を植えて、次のCO2を吸収してくれる森林を育てていく必要があるのです。 国が国産材活用に向けた施策を積み重ねた成果で、現在では国産材の使用率が年々伸びています。

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