【事業者必見】カーボンニュートラルとは?木造建築が選ばれる理由

【事業者必見】カーボンニュートラルとは?木造建築が選ばれる理由

近年、地球温暖化が深刻化する中、企業が取り組むべき課題として「カーボンニュートラル」が注目されています。 カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにすることを目指す取り組みです。 この目標の達成に向けて、木造建築が注目を集めているのはなぜでしょうか。

本記事では、カーボンニュートラルに関する基礎知識と、木造建築が選ばれる理由について解説します。 カーボンニュートラルに取り組みたい事業者様は、ぜひ参考にしてください。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルについて、さらに詳しく解説します。

● 温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること
● SDGsにも関係している

以上の2つのポイントから詳しく見ていきましょう。

温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること

「カーボンニュートラル」とは、温室効果ガスの排出量から吸収量と除去量を差し引いた合計を「実質ゼロ」にすることを意味します。 温室効果ガスは、太陽の熱を地表で吸収し、放出される赤外線を再び地表に戻すことで温暖化効果をもたらします。 二酸化炭素がその代表的なもので、ほかにメタン(CH4)・一酸化炭素(N2O)・フロンガス(CFC)・ハイドロフルオロカーボン(HFC)などがあります。

温室効果ガスは、地球の平均気温を一定以上に保つ働きをしており、地表が極端に冷えないよう防いでくれる役割があります。 ただ、人間の経済活動の急激な伸長により温室効果ガスの排出量が増加したため、地球温暖化の一因として問題視されるようになりました。 その結果「人類が排出している二酸化炭素の量を減らし、森林などによる二酸化炭素の吸収量とのバランスをとることで、地球温暖化を食い止めよう」という全世界的な取り組みが始まったのです。

2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指すという目標を掲げた国や企業は、すでに世界中で120以上にも上ります。 二酸化炭素実質ゼロの達成期限は2050年ですが、それまでの37年間で、前年度比約2.7%の削減を毎年続ける必要がある計算となっています。

SDGsにも関係している

SDGsにも関係している

画像引用:外務省|SDGsとは

カーボンニュートラルは、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」とも密接に関係しています。 SDGsは、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための国際目標です。

17の目標と169のターゲットから構成されており、その中には「気候変動に具体的な対策を」という項目も含まれています。 SDGsの17の目標のうち、直接カーボンニュートラルと関わりがあるものは以下のふたつです。

● 目標07「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
● 目標13「気候変動に具体的な対策を」

日本では「地球規模課題への取り組み強化」を掲げ、さまざまな気候変動対策を実行しています。 建設業界でも省エネや再生可能エネルギーの普及推進、環境負荷抑制への取り組みなどが期待されています。 加えて、建設業界がSDGsの目標のうち意識したいのは、11(住み続けられるまちづくりを)と12(つくる責任つかう責任)などです。

カーボンニュートラルに取り組むメリット

カーボンニュートラルに取り組むメリット

建設業界・企業がカーボンニュートラルに取り組むメリットについて、3つ紹介します。

● 光熱費や燃料費の削減
● 知名度や認知度の向上
● 投資家への印象アップ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

光熱費や燃料費の削減

カーボンニュートラルに取り組んだ場合、省エネルギー化や再生可能エネルギーの導入が不可欠です。 そのため、エネルギー効率の高い建物の開発や建設に取り組むことになります。 それが結果的に、光熱費や燃料費の削減に繋がり、コスト削減効果が期待できるでしょう。

知名度や認知度の向上

環境問題に対する意識の高まりから、カーボンニュートラルに取り組む企業は、環境意識の高い消費者から評価を得やすい傾向にあります。 また、サステナビリティレポートの作成や環境に関する情報発信を行うことで、企業のブランドイメージ向上にも効果的です。 その結果、売上アップや顧客獲得も期待できます。

投資家への印象アップ

ESG投資と呼ばれる、環境や社会的側面を重視した投資が注目されています。 ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を考慮して投資先を選定する手法のことです。 カーボンニュートラルに取り組む企業は、ESG投資の観点からも高く評価され、投資家からの資金調達を有利に進められる可能性が高まります。

カーボンニュートラル実現のための取り組み

カーボンニュートラル実現のための取り組み

カーボンニュートラル実現のための具体的な取り組みについて紹介します。

● 二酸化炭素排出量抑制
● 再生可能エネルギーの利用
● 環境に配慮した商品の製造や使用
● 自然保護

それぞれ詳しく見ていきましょう。

二酸化炭素排出量抑制

まず、企業活動における二酸化炭素排出量を減らすための対策が必要です。 具体的な方法として、省エネルギー設備の導入や業務効率化によるエネルギー消費量の削減が挙げられます。 また、施策を推進するためには、従業員への環境意識向上を促す教育も必要でしょう。

再生可能エネルギーの利用

次に、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの利用促進です。 太陽光発電パネルの設置費用が低下するなど、導入しやすい環境が整いつつあります。 その結果、自社で太陽光発電パネルを設置する企業も増えています。

環境に配慮した商品の製造や使用

環境負荷の少ない製品やサービスを開発・提供することで、二酸化炭素の排出量削減に貢献するのも有効です。 具体的には、リサイクルしやすい素材を使用したり、耐久性の高い製品を開発したりするなどです。 また、建築業界においては、環境負荷が低い建築物として木造建築が注目されています。

自然保護

森林は伐採して終わりではなく、適切に管理し、保全していくことが重要です。 そのため、伐採したあとは若木を植え、育てるといった森林循環への支援が求められています。 木材の調達においても、外国産木材ではなく国産木材を積極的に利用することで、輸送に関わる二酸化炭素排出量を削減できます。

事業用木造建築が注目される理由

事業用木造建築が注目される理由

事業用木造建築物には、おもに以下のような種類の建築物があります。

● 店舗
● オフィス・事務所
● 施設
● 工場
● 倉庫

倉庫や工場は、今まで鉄骨造や鉄筋コンクリート造が主流でしたが、近年では木造の物流倉庫も増えてきています。 店舗やオフィスなどは、木材が温かみのある雰囲気を演出し、利用者に安らぎや癒しを与える効果があります。 木材の温もりや香りによって、リラックス効果や集中力向上効果なども期待できるでしょう。 カーボンニュートラルの観点以外にも、事業用木造建築は注目されているのです。

上記をふまえ、事業用木造建築がカーボンニュートラル実現に有効である理由について紹介します。

木材によるCO2吸収・固定効果

事業用木造建築が注目される理由は、その優れた環境性能にあります。 木材は成長過程でCO2を吸収し、固定する性質を持っているためです。 木造建築は建築物自体がCO2を貯蔵する役割を果たしているのです。

建築資材の製造・輸送におけるCO2排出量削減効果

木材は、伐採・加工・廃棄のすべてのプロセスにおいて、排出する二酸化炭素が他の素材に比べて少ないことも魅力の一つです。 たとえば製造過程で高熱を加える鉄やコンクリートに比べると、木造建築の製造過程に排出されるCO2量は約3分の1から4分の1程度と言われています。 また、地元産の木材を活用する場合は、輸送距離を短縮でき、輸送におけるCO2排出量の削減効果も期待できます。

国内の森林の循環に貢献

日本は、国土の約7割を森林が占める世界有数の森林大国です。 戦後の復興期に大量に植林されたスギやヒノキの人工林は、成熟期を迎えているにもかかわらず、これまで外国産の木材に比べて十分に活用されていませんでした。

しかし、木造建築の需要が高まれば、国内の木材需要が増加し、林業が活性化するといった良い循環が生まれると考えられています。 このような流れにより、適切な森林整備や新規植林が促進され、健全な森林循環が実現するでしょう。

カーボンニュートラル実現には木造建築がおすすめ

カーボンニュートラル実現には木造建築がおすすめ

カーボンニュートラル実現のため、注目を浴びている事業用木造建築。 近年では技術の向上により、木造建築においても大スパン・大空間の建設も可能となっています。 PRESTWOODは、ATAハイブリッド構法による事業用木造建築を手がけるメーカーです。 ヒアリング・設計・施工・外構・メンテナンスまで、一気通貫でお任せいただけますので、事業用木造建築を検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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