商品や設備を販売・提供する事業において、倉庫は欠かせない存在です。
材料や商品を安全に保管し、できるだけ広いスペースを確保できる倉庫が望ましいといえます。
倉庫を新しく建てる際の費用は、倉庫の種類や規模、立地場所、構造など様々な要因で変わります。
適切な予算を立てるためには、建築費用に関わるさまざまな要素を押さえておく必要があります。
そこで、この記事では倉庫の建設費用について詳しく解説します。
構造による特徴の違いや費用を抑えるポイントなども紹介しますのでご参考にしてください。
倉庫の建築工程
倉庫の建築工程は下記のとおりです。
1. 土工事・杭工事・躯体工事
2. 仕上工事
3. 設備工事
4. 外構工事
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 土工事・杭工事・躯体工事
土工事は、建物の基礎構造や地下構造物をつくるために地盤を掘削する工事です。
根切りや排水、埋め戻し、盛土など、地盤の状態を知るためにも重要な工程といえます。
杭工事は、地盤に杭を打ち込む工事です。
杭の種類には、鋼管杭、鋼管H杭、プレキャスト杭などがあり、地盤に固定することで、建物の耐震性や耐久性に貢献します。なお、計画地の条件によっては杭工事は不要の場合もあります。
躯体工事は、建物の構造部を作る基礎工事の部分で、柱・梁・床(・壁)まで含む主要構造部を指します。
2. 仕上工事
躯体工事が完了すると仕上工事となります。 完成した空間がより使いやすいものとなるよう、床や壁、窓などの内装工事を中心に仕上げていきます。 また外壁や屋根の仕上げ、防水工事など外装に関する工事も仕上工事の一環です。
3. 設備工事
照明や空調など設備系工事の内訳は以下のとおりです。
・ 電気設備(引込み、分電盤の配置、コンセントの配置)
・ 配管設備(水道管、排水管、ガス管)
・ 空調設備(エアコン、排気、排煙)
・ 通信設備(電話線、ネット回線)
・ 消防設備(消火栓、非常用出入口)
以上のような多くの設備工事を経て完成に近づけていきます。
4. 外構工事
最後は、外構工事により敷地周辺を整えていきます。 アスファルト工事や植栽などで、見た目や利便性をよくしていきます。 外構工事も、倉庫の建設業者が一貫して担当すると、工程が最後までスムーズに進むでしょう。
倉庫を建てる構法の種類と特徴
倉庫を建てるおもな構法には以下のものがあります。
・ 木造
・ 鉄筋コンクリート造
・ 鉄骨造
それぞれ詳しく見ていきましょう。
木造
木造は、木材を主要な構造材料として使用する建物です。
鉄骨や鉄筋コンクリートに比べ、断熱性に優れており、夏場の室温の上昇や冬場の冷え込みを和らげる効果があります。
また、木材を建築物に使用すれば、森の循環をよくし、CO2の削減につながると注目されてもいます。
そのため、政府も木造建築を推奨しており、SDGsに配慮した取り組みとして大手企業も積極的に取り組んでいるところです。
ほかにも、減価償却年数が短く節税効果も高い、工期が鉄骨造や鉄筋コンクリート造に比べて短いなどのメリットがあります。
最近では、梁部分に鉄骨のよさを取り入れた木造建築も注目されています。
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートが組み合わさった構造を指します。 耐火性があり、耐震性にも優れているのが特徴です。 防音性や気密性についても、ほかの構造に比べて高い反面、結露が発生しやすいのがデメリットとして挙げられます。 重量が重いため、基礎や土台にコストがかかり、しっかりした地盤の土地も必要です。
鉄骨造
鉄骨造は、建物の構造に鉄骨(鉄の柱や梁)を使用する構造です。 耐震性が高く、地震などの自然災害にも強いのが特徴です。 柱と梁の配置の自由度が高いため、広い内部空間を確保できます。 商業ビルや工場、倉庫などの商業施設で広く使用されていますが、防音性や断熱性は低いといわれています。
倉庫建築時に考慮すべき費用
倉庫を建築する際、建築費以外にも考慮すべき費用があります。それが以下のとおりです。
・ 確認申請費用
・ 図面作成費用
・ セキュリティ費用
数社に見積を出してもらい、比較する際には内訳をしっかりチェックしましょう。
見積が安い場合は、上記のような費用が含まれていないかもしれません。
倉庫を建てる費用を安く抑えるポイント3選
倉庫建設の費用を抑えるポイントを3つ紹介します。
・ 構法を検討する
・ 複数の見積もりを比較する
・ 見積に含まれる費用を確認する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
構法を検討する
木造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造・コンクリートブロック造など、さまざまな構法による建設が可能です。
どの構法で建築するかを検討しましょう。
以前は木造が最もコスト的に優位でしたが、近年では材料費の高騰と構造物の種類が多様化したことにより、どの構法がコスト的に抑えられるかはケースバイケースになっています。
ただし、木造の場合は工期を短めに抑えられる場合あるため、メリットも多いといえるでしょう。
倉庫は、鉄コンクリート造や鉄骨造が一般的、という固定概念を捨て、自社の製品やサービスと照らし合わせて検討してみる価値はあります。
複数の見積を比較する
比較検討のため複数社から見積を取りましょう。 各社のよさを比較検討したうえで依頼する建築会社を選定します。 同じ構法で数社、違う構法で数社と、構法を変えて比較してみるのもよいでしょう。
見積に含まれる費用を確認する
見積金額の高い・安いは、パッと提示された金額では判断できません。 「建築時に考慮すべき費用」で紹介したように、本体工事以外にも付随した機器・設備設置のための工事と費用が発生します。 それぞれ内訳を確認したうえで比較しましょう。
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