 
                
                近年、木造建築の体育館が増えています。
                これまで、体育館のような大空間を木造で建築するのは難しいと言われていました。
                木造で耐火性能に対応するためです。
                この記事では、体育館のような大規模施設を木造で建築する理由について解説します。
                さらに、関連する法令などや環境に与える効果についても紹介しますので、体育館などの大空間の施設を建設予定の方は参考にしてください。
                
体育館など公共設備に木造建築が採用される理由
 
                
                体育館など公共設備に木造建築が採用される理由は、大きく次の2つです。
                ・ 法律で木造建設を促進しているから
                ・ 環境にやさしいから
                それぞれ詳しく見ていきましょう。
                
法律で木造建設を促進しているから
                公共施設を建築する際に、木造建築を促進する法律や方針がいくつか制定されています。
                それが次の法律です。
                ・ 脱炭素社会に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律
                ・ 建築物における木材の利用の促進に関する基本方針
                「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」は、通称「都市(まち)の木造化推進法」ともよばれています。
                もともと、平成22年年(2010年)に制定された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」では、対象の建築物を公共建築物に限っていましたが、令和4年(2022年)に一部改訂され、対象が建築物一般に拡大しました。
                その結果、公共建築物の床面積ベースの木造率は、法制定時の8.3%から令和2年(2020年)には13.9%まで伸びています。
                低層の公共建築物にいたっては、17.9%から29.7%と10%以上も増えているのが分かります。
                 画像引用:林野庁|令和2年度の公共建築物の木造率について
                画像引用:林野庁|令和2年度の公共建築物の木造率について
                
環境にやさしいから
                法律を制定して、国を挙げて木造建築を増やそうとしている根本的な理由は「環境にやさしい」からです。
                木材が内包している炭素は、空気中の二酸化炭素を吸収して体内で生成したものです。
                製品としての役目を終え、焼却される瞬間まで炭素を貯めておけます。
                 政府による木造建築の促進は、森林の樹木が成長する過程で大量の二酸化炭素を吸収することに着目したためです。
                国内産木材を積極的に利用することで、伐採地に新しい苗木を植えられ、二酸化炭素の吸収量が上がるといった流れとなっています。
                政府による木造建築の促進は、森林の樹木が成長する過程で大量の二酸化炭素を吸収することに着目したためです。
                国内産木材を積極的に利用することで、伐採地に新しい苗木を植えられ、二酸化炭素の吸収量が上がるといった流れとなっています。
                パリ協定でも、森林吸収目標値を2.7%(約3,800万CO2)と定められました。
                また、カーボンニュートラルを実現するためのひとつの方法として、比較的大きな非住宅型の建造物は歓迎されています。
                促進のための補助金もあるため施工主側のメリットも少なくありません。
                
体育館を木造建築にするメリット
 
                
                体育館を木造建築にするメリットは次の2つです。
                ・ SDGsへの配慮
                ・ 快適で温かみがある空間づくりが可能
                それぞれ詳しく見ていきましょう。
                
SDGsへの配慮
                木造建築は環境にやさしいと上述しましたが、SDGsの面でも歓迎されています。
                木材は再生可能な資源であり、脱炭素化の観点からも注目されているためです。
                大手ゼネコンやデベロッパーも大規模木造建築に関する開発をし、地域のシンボル的な施設を増やしているところです。
                 画像引用:林野庁
                画像引用:林野庁
                また、木造建築を促進すれば、森林の育成にもつながります。
                森林の循環がスムーズに進めば、炭素貯蔵によるカーボンニュートラルの実現、雇用創出・地方再生・水資源の涵養・国土保全などにもプラスです。
                体育館を木造にすることにより、これだけのSDGsに貢献できるため、ブランディングにも有効です。      
                
快適で温かみがある空間づくりが可能
                木造の体育館は、木のぬくもりを感じられ、明るく快適な空間となります。
                床が温かく、足腰にやさしいため、利用者にとって心地よい施設となるでしょう。
                ほかにも木材には次のような効果があります。
                ・ 室内の温度を一定に保つ効果がある
                ・ 室内の湿度調節効果がある
                ・ 香りによるリラックス効果がある
                このように、利用する人にとって快適な空間を提供できます。
                とくに体育館は、幼い子どもや高齢者が利用することも多く、快適で温かみがある空間は地域のシンボル的施設として愛されるでしょう。
                
無柱なのに木造体育館が建築できる理由
                木造建築物に欠かせない柱がなくても、体育館のような大空間施設が建築できる理由は次のとおりです。
                ・ ATAハイブリッド構法
                ・ CLT木材の併用
                PREST WOODの2大特徴ともいえる部分です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
                
ATAハイブリッド構法
                ATAハイブリッド構法は、鉄骨構造と木造構造を組み合わせます。
                それぞれの利点を生かしながら、強度とデザインの自由度を両立できるのが特徴です。
                ・ 一般流通材を使用
                ・ 木材と張弦材を独自の金物で接続
                ・ 最大で40mまでのロングスパン
                木材と張弦材を接続することにより、中間柱を必要としません。
                オリジナル金物とプレカットの木材組み合わせた構造により、最高で40mのロングスパン空間を建設できます。
                とくに倉庫、商業施設、工場、店舗など、中規模の非住宅建築に適しています。
                
CLT木材の併用
         
                CLTとは「Cross Laminated Timber」の頭文字をとった言葉で、繊維方向を交差させた板を、何枚も貼り合わせて作ったものを指します。
                その特徴は以下のとおりです。
                ・ コンクリートに比べて軽量
                ・ 施工が早い
                ・ 地震に強い
                ・ 耐火性・耐熱性・断熱性に優れる
                CLT木材の利用で、軽さと丈夫さを両立できるだけでなく、断熱性により快適さも実現できました。
                
木造体育館の建築ならPREST WOODにお任せください
 
                
                    PREST WOODは、ATAハイブリッド構法により、鉄骨でしか実現できなかった、中間柱のない広い空間を実現できます。
                    また、外構から内装・設備・確認申請まで一貫して発注いただけるのもPREST WOODの強みです。
                    300~1,000㎡規模の倉庫・工場・事務所などの建築に適しています。
                    倉庫や商業施設、屋内運動場をご検討の方は< LONG-SPANページ>も合わせてご確認ください。
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